個人事業主が創業融資を受ける方法を徹底解説!

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個人事業主として起業したいけど、融資を受けるなら法人にした方がいいのか?どこに借りるのがいいか?いくら借りることができるか?自己資金はどのくらい必要か?など、創業融資に関する悩みや疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では、個人事業主として創業融資を受ける方法について徹底解説していきます。

1. 創業融資を受けるには法人の方が有利か

金融機関の仕事はお金を貸して終わりではありません。貸したお金を返してもらうまでが仕事です。そのため、返済可能性というものを重視します。金融機関は返済可能性の有無について、経営者はどんな人でどんな事業をするのかをみて判断します。そのため、法人であるかという形式な面での有無は融資の審査に影響しません。個人事業主だからといって臆することなく創業融資を検討しましょう。

2. 個人事業主はどこから創業融資を借りるのがいい?

(1)日本政策金融公庫と自治体の制度融資

① 日本政策金融公庫からの融資
② 自治体の制度融資(信用保証協会の保証付き融資)

創業者が利用できる融資は主に上記の2つです。
上記のうち②は自治体によって制度が異なることもあり多少分かりにくい制度になっています。そのため、創業融資をお考えの方はまず①の日本政策金融公庫(以下「公庫」といいます。)の創業融資をおすすめします。

 

(2) 公庫の創業融資は2種類

(ア) 新規開業資金
(イ) 新創業融資制度

上記(ア)の新規開業資金は融資限度額が7200万円以内と上限が高いですが担保・保証人がケースによっては必要とされています。一方、(イ)の新創業融資制度は上限額が3000万円と新規開業資金に比べて低いですが、担保・保証人が不要とされていて、創業者にとって使い勝手が良い制度です。
創業者のほとんどは公庫の新創業融資制度を選択しています。

3. 新創業融資制度の審査ポイントは?

上記に述べたように、個人事業主の創業融資にオススメなのは公庫の新創業融資制度です。ここからは、新創業融資制度の審査ポイントについて詳しく説明していきます。

(1) 自己資金

創業融資における自己資金とは事業に使う予定の資金のことをいいます。持っているお金のうち事業に使う予定の分のみです。自己資金が多いということは、創業するためにどのくらい準備をしてきたのかを図る基準になります。そのため自己資金は審査にとって重要な基準となります。
では、どのくらい自己資金が必要なのかというと、創業の必要な資金総額の10分の1以上ないと審査してもらえません。例外として、現在勤めている企業で6年以上勤務経験がある業種と同じ内容で創業する場合は自己資金なくても審査対象となります。
注意が必要なのは、10分1以上の自己資金若しくは6年以上の経験があるなら必ず審査がとおるわけではありません。これらはあくまで審査の最低基準にすぎません。自己資金は3割以上あると理想的といわれています。ちなみにこの自己資金ですが、いわゆる見せ金は通用しませんのでご注意ください。

 

(2) 通帳

公庫の審査では、6か月分の通帳の中身をチェックされます。何を見るかというと、公共料金の支払いや家賃・住宅ローンなどの支払いが期日を守っているか?自己資金は通帳で管理されながら積み立てがなされているか?借入の有無や不自然な資金移動はないかなど、お金の流れを確認されます。
さきほど、見せ金は通用しませんといいましたが、通帳の流れをみれば自己資金が創業のための準備として貯めたものなのかどうか判断できます。

(3) 納税の有無

税金に未納があると融資審査はとおりません。公庫の財源は税金です。税金を滞納している人が税金を財源とした制度を利用できないのは容易に想像できるかと思います。また、税金の滞納はルールを守らない人と評価されます。金融機関は返済可能性を重視しますので、貸したお金を返してもらうというルール(契約)を守らない人にお金は貸すことはできません。税金の未納がある人は、きちんと納めておきましょう。

(4) 個人信用情報

個人信用情報とは、個人のクレジットやローンの記録・毎月の支払状況・自己破産の有無に関する情報が記載された情報のことです。
公庫は、個人情報機関を活用して、融資申込者の個人情報を確認します。公庫に申告していない借金やクレジットの滞納歴があったりすると心象が非常に悪くなります。

(5) 事業の経験

未経験の分野で創業することは非常にリスクが高いです。公庫は、過去の創業融資に対する膨大な経験から、創業に関する経験を重要視しています。理想としては6年以上の経験があればいいでしょう。

(6) 事業計画書

創業融資は、まだ事業実績のない人にお金を貸す制度です。何年も続いている企業の場合は、過去の状況(決算書など)から事業の資金調達の必要性や返済可能性をある程度判断することができますが、創業者に対しては、過去の実績がないから判断できません。そこで、融資の有無を判断する材料になるのが事業計画書になります。

事業計画書では、事業の売上や支出に対する見通しを客観性ある根拠を付けて数字で示していきます。この数字が具体的で明確であればあるほど公庫の担当者は安心して融資に踏み切ることができます。

創業される方は、発想力や行動力がある方が多いのですが数字に関しては苦手にしている方が多いように感じます。しかし、経営者に数字は必須です。その第一段階で必要とされるのが事業計画書となります。
また、事情計画書は作りこむほど自分が認識していなかったことに気が付くこともできます。それは事業の成功可能性を高めることに繋がります。
事業計画書に関してお悩みの方は多くおられますので、苦手な方は専門家のサポートをご利用することをオススメします。

4. 借金は怖い!でも創業融資は借りたほうがいいか?

結論からいうと創業融資は借りたほうがいいです。
借金したくないという気持ちは理解できます。ですが、創業するだけであれば借入しなくてもいいかもしれません。しかし、創業が目的ではないはずです。実現したい夢があって創業するはずです。創業後に集客をして売上を伸ばしていく必要があります。そのためには資金が必要です。集客するにも資金がないと、小手先の効果が見込めない集客手段にばっかり手を出してしまいジリ貧する可能性があります。また、事業を発展させていくには、適切な時期に適切な事業に投資する必要があります。
資金力があれば事業展開のスピードもかわりますので、融資の検討をオススメします。

5. 創業融資はいつ検討するのがいいか?

創業前から検討をはじめてください。公庫の新創業融資は創業後2期未満まで利用できます。しかし、創業後は毎月の売上が実績として発生します。1期目が過ぎると融資審査に確定申告書類の提出が必要になります。1期目は、まだ事業が軌道に乗り始める前であれば売上実績が乏しく、客観的に見て事業が上手くいっていないようにも見えます。そのため融資するのも躊躇されます。
また、創業後3~6か月位たってくると、ちょうど資金が苦しくなり始める時期になります。お金を貸す立場になって考えると、資金繰りで苦しんでいる人にお金を貸すと返済してもらえるかどうか不安を感じます。そうすると融資に消極的になります。
そのため、創業融資は創業前から検討して創業時に申し込む事がオススメです。

6. 創業融資の審査がとおるか否かが意味することとは

前述しましたが、公庫は膨大な数の創業融資を行い、事業の成否を見てきています。その公庫が融資を実行するということは、事業がある程度成功する見込みがあるということを意味します。逆に言えば、審査がおりるということは自信を持って事業に挑戦するきっかけともいえます。審査がとおるように準備をしっかり行って、資金と自信をもって創業しましょう。

7. さいごに

当事務所では、神戸市・明石市を中心に創業者の支援を行っております。事業融資のサポートや創業後の資金繰りに関するサポートを取り扱っておりますので、自分は事業に専念してお金周りのことに関することは専門家と協力して行いたいとお考えの方は、お気軽に当事務所までご相談ください。

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